カテゴリ… 個人再生

 『個人再生』は、「裁判所」に認可された「再生計画」で決められた「返済額」を、債務者が返済していく手続きです。「再生計画」による返済が完了すると、「債務免除」…つまり、残りの借金が免除されます。

 「債務免除」があるという点は、『自己破産』と同様です。そして、『個人再生』は『自己破産』の場合と同様に、「官報」の《破産者名簿》に記載されます。

 『自己破産』では、債務者の「財産」を処分して、債権者に分配します。そして、「裁判所」の決定を受けて、「債務免除」になります。

 『個人再生』は、「財産」は処分せずに保持したまま、借金を減額した上で返済します。

 『自己破産』は、「裁判所」に「支払不能」と判断され、返済の「免責」を受けます。対する『個人再生』では、「再生計画」による返済が終了した後に、「債務免除」となります。『個人再生』は、あくまでも、〈借金を返済する〉手続きなのです。

 したがって、『個人再生』には…『自己破産』のように、「免責不許可事由」と《職業や資格が制限される期間》がありません。

 『個人再生』の手続きをすると、いわゆる《ブラックリスト》…「信用情報機関」の《事故情報》として、「信用情報機関」に登録されます。このことは、『自己破産』や『任意整理』や『特定調停』と同様です。

 そして、《ブラックリスト》に登録されている期間中(5年~7年)は…新たに借金をすることや、クレジットカードを作成することが困難になります。

 『個人再生』の手続きは、〈借金の総額を減らした上で返済する〉‥という点では、『任意整理』や『特定調停』と同様です。しかし、『任意整理』や『特定調停』が、債務者と債権者との「合意」による手続きであるのに対し…『個人再生』は、「裁判所」に認可された「再生計画」に基づいて、手続きが進められます。

 『個人再生』では、借金の《元本カット》も可能です。しかし、「再生計画」に決められた「返済額」を、3年間で完済しなければいけません。
《マイホーム》などの「財産」は処分せずに済みますが、返済期間の負担額は、かなり厳しいと思われますます。

 『個人再生』は…〈「借入理由」がギャンブルだから『自己破産』できない/『任意整理』や『特定調停』より借金が減るかも〉‥という理由で、安易に選ぶべき手続きではないでしょう。

 『個人再生』の手続きを選択する際は、「弁護士」や「司法書士」などの《専門家》に相談しましょう。

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